2020年映画2本目 グリーンブック
2020年映画2本目 グリーンブック
監督:ピーター・ファレリー
主演:ヴィゴ・モーテンセン
助演:マハーシャラ・アリ
グリーンブック:人種差別によるトラブルを避けるため、あらかじめ黒人が利用できる施設を記した本の事。
STORY:
時は1962年、人種差別が法的にまかり通るアメリカ。
ニューヨークのナイトクラブ、コパカバーナで用心棒を務めるトニー・リップは、
ガサツで無学だが、腕っぷしとハッタリが得意。
それでも彼は家族や周囲に頼りにされていた。
そのクラブが改修工事のため、一時閉鎖となり、職を失ったトニーは、
黒人ピアニストの運転手としてスカウトされる。
彼の名前はドクター・シャーリー。
インテリで天才的なピアノの腕を持つ。
カーネギーホールを住処とし、
ホワイトハウスでも演奏したほどの天才は、
なぜか差別の色濃い南部での演奏ツアーを目論んでいた。
8週間にも渡るアメリカ南部のコンサートツアー。
二人は、〈黒人用旅行ガイド=グリーンブック〉を頼りに、
出発するのだが─。
誰だ、この腹の出たオッサンは・・・-
ヴィゴ・モーテンセン・・・
ヴィゴ・モーテンセンΣ(・ω・ノ)ノ!!
アルゴランじゃん!
いや~びっくりしたね!
しかも役作りで20キロ近く太ったそうで・・・(-_-;)
今は元に戻っているとのこと・・・。
アルゴランは今でもアルゴランでいてほしい!
実際のトニー・バロレ・・・バロ・・・バレロンガ(言いにくいな!)になりきるために体型だけではなく、
訛りとか仕草とかをかなり研究していたようだが、
その辺りは当たり前のことだけど、
撮影中も痩せないように頑張っていたとか。
さて、映画の中身はどうかというとこれも素敵な映画だった。
基本的には黒人の人種差別問題がベースとなる物語。
ガサツで無教養、最初は少し差別的な言動をしていたトニー。
逆にインテリで礼儀正しく、天才的なピアニストのシャーリー。
環境も価値観も真逆の二人が旅を続けていくうちに育んでいく友情の物語だ。
最初はトニーの言動に何かと口をはさむシャーリー。
トニーはうんざりしていたが、徐々に黒人の置かれている状況を目の当たりにし、態度が変わっていく。
シャーリーも周囲とは壁を作り、トニーだけでなくバンドメンバーとも距離を置いていた。
けど、トニーの遠慮のない態度に徐々に二人は打ち解けていく。
トニーは、シャーリーが聞いたことない音楽や食べたことのないフライドチキン食べ方をを教え、
シャーリーは、トニーに色々な教養や奥さんへの手紙の書き方を教える。
最初は嫌がる二人だが、それを受け入れる。
旅の途中、何度も白人からの迫害を受ける。
バーで飲んでいただけなのに殴られ、
何もしていなかったのに警察官からは侮辱され、
ツアーで回ったホテルの楽屋はなんと物置。
しかも食事を取りに行ったレストランでは入室を拒否されてしまう。
・・・でも最後はスカッとしたな~♪
もちろん時代が時代なだけに人種差別問題は切り離せないことだとは思う。
けど伝えたいのはそれだけではなくて、孤独な一人の男と偶然出会うガサツな愛嬌のある男の話だ。
人種の坩堝であるアメリカ。
多くの環境、価値観の中でいかにして相手を認めるか。
この日本だってそうなりつつあるから、決してよその事ではない。
最後に、自らの足でトニーの家族のクリスマスパーティーに参加し、孤独の壁を取り払うシャーリー。
シャーリーを笑顔で出受け入れるトニー。
「ありがとう」と笑顔でシャーリーを抱擁するトニーの奥さん。
みんなが価値観を認め合った瞬間だった。